Manufacturing Brand New #1「〜日本の製造業の勝ち筋、未来工場とシン企業城下町の築き方~」開催レポート【Session 2】

廃れる企業城下町と伸びる城下町の違い。人が集まる町のシン定義

工場誘致で雇用は生まれても「企業は来たが人は去る」現実がある。成功する地域は単一企業依存を脱し、多様な働き方と生活スタイルに対応する「選択される街」へ進化している。教育環境、リモートワーク対応インフラ、住民と転入者の交流、経済活動と生活の質の両面で持続可能性が重要。

なぜ今このテーマか

製造業の国内回帰は加速し、行政も誘致を進める。新しい産業団地の形成が進みつつあるが、産業団地は過去の失敗例もある。さらに人口増加社会のような継続的雇用は生まれない。このセッションでは、工場と地域が共に発展する「シン企業城下町」の条件を議論する。

ダイジェスト動画

このダイジェストで分かること
•企業城下町の成功・失敗を分ける要因(企業依存から多様性経済への転換)
•「人が集まる町」に共通する特徴(教育、インフラ、交流)
•工場と地域が共生する新しいモデルの可能性

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全編アーカイブ編で扱う論点

・シン企業城下町とは何か(オープンイノベーションエリア等の具体論)
・移住先として選ばれる条件(住民と転入者の交流、官民連携の実例)
・持続可能コミュニティにおける知識技能継承の重要性

セッションの全体像

【Part 1】企業城下町の成功・失敗の分水嶺

単一企業依存から多様性経済への転換。「企業は来たが人は去る」を防ぐ条件とは。

【Part 2】シン企業城下町とは何か

オープンイノベーションエリア、リモートワーク対応インフラ、多様な働き方を支える街の設計。

【Part 3】持続可能コミュニティや街づくりの要諦

移住先条件、住民と転入者の交流、官民連携、知識技能継承。経済活動と生活の質を両立する実践論。

登壇者

木下氏

一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事
/内閣府地域活性化伝道師
木下 斉氏

hamura

ボストン コンサルティンググループ
パートナー&ディレクター
葉村 真樹氏

尾﨑氏

東急不動産株式会社
インフラ・インダストリー事業ユニット 環境エネルギー事業本部
環境エネルギー事業第一部 戦略企画グループ課長
尾﨑 勇太氏

石井氏

東急不動産株式会社
インフラ・インダストリー事業ユニット インダストリー事業本部
開発企画部 基幹産業拠点推進室 室長
石井 拓也氏

モデレーター

NewsPicks Brand Design
編集長
呉 琢磨氏

Session 1: 企業規模は関係ない。未来工場への「攻めの投資」から持続的成長を生む条件

円安進行と地政学リスクで国内回帰が進むが、「コスト削減ありき」の守りの投資では競争力向上にならない。攻めの投資として、デジタルツインによる全体最適、カーボンニュートラルによるESG競争力、共創エコシステムなどを論点にする。

セッション1を見る

開催概要

収録日時 :2025年12月11日(火) 18:00-21:00
配信日 :2025年12月18日(木)
形式 :オンライン開催
会場 :株式会社ユーザベース オフィス(東京・丸の内)
主催 :NewsPicks Brand Design
協力 :東急不動産株式会社

【GXP hub会員さま限定】アーカイブ動画

Session2動画

Manufacturing Brand New #1「〜日本の製造業の勝ち筋、未来工場とシン企業城下町の築き方~」開催レポート【Session 1】

企業規模は関係ない。未来工場への「攻めの投資」から持続的成長を生む条件

円安進行と地政学リスクで国内回帰が進む中、「コスト削減ありき」の守りの投資では競争力向上にならない。攻めの投資として、デジタル活用の最適解、カーボンニュートラルによるESG競争力、共創エコシステムなどを論点にする。「GREEN CROSS PARK」に新工場を作ることで起こる可能性も紹介。

なぜ今このテーマか

製造業の国内回帰は加速しているが、多くが「コスト削減のための守りの投資」に留まっている。
しかし、真の競争力向上には以下の視点が不可欠。
単なる工場移転ではなく、「未来工場による持続的成長エンジン」への転換
DX・ESG・共創エコシステムを組み合わせた「攻めの回帰戦略」
工場立地の最適化と地域との共生や持続的雇用を生むための方法論はあるのか

このセッションでは、企業規模に関わらず実践できる「攻めの投資」の条件を議論する。

ダイジェスト動画

このダイジェストで分かること
•国内回帰の真因と、守りの投資が競争力向上に繋がらない理由
•未来工場が備えるべき要素(DX、ESG、共創)の概要
•GREEN CROSS PARKが提供する製造業支援の可能性

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全編アーカイブ編で扱う論点

・DXを効率化だけでなく、働き甲斐・付加価値創出にどう使うか
・原価上昇を上回る付加価値や収益源の設計(工場自体が稼ぐ仕組み等)
・送配電網と工場開発のタイムライン不一致、電力・蓄電池按分の課題

セッションの全体像

【Part 1】国内回帰の真因と戦略的機会

円安・地政学リスクを背景に、なぜ今「攻めの投資」が必要なのか。守りの発想との違いを明確化。

【Part 2】未来工場の競争優位性の設計。最新化だけが勝ち筋か

デジタルツイン、ESG競争力、共創エコシステム。最新化だけが勝ち筋なのか?付加価値創出の本質を議論。

【Part 3】シン産業団地が生む製造業支援の可能性

GREEN CROSS PARKが果たすべき役割。工場立地の最適化と地域共生を両立する新しいフレームワークとは。

登壇者

成田氏
photo:新津保建秀

経済学者・零細事業者・三流タレント
成田 悠輔氏

長島氏

きづきアーキテクト株式会社 取締役会長
グロービング株式会社 シニアパートナー兼エグゼクティブフェロー
長島 聡氏

尾﨑氏

東急不動産株式会社
インフラ・インダストリー事業ユニット 環境エネルギー事業本部
環境エネルギー事業第一部 戦略企画グループ課長
尾﨑 勇太氏

石井氏

東急不動産株式会社
インフラ・インダストリー事業ユニット インダストリー事業本部
開発企画部 基幹産業拠点推進室 室長
石井 拓也氏

モデレーター

NewsPicks Brand Design
Senior Editor
金井 明日香氏

Session 2: 廃れる企業城下町と伸びる城下町の違い。人が集まる町のシン定義

工場誘致で雇用は生まれても「企業は来たが人は去る」現実がある。成功する地域は単一企業依存を脱し、多様な働き方と生活スタイルに対応する「選択される街」へ進化している。

セッション2を見る

開催概要

収録日時 :2025年12月11日(火) 18:00-21:00
配信日 :2025年12月18日(木)
形式 :オンライン開催
会場 :株式会社ユーザベース オフィス(東京・丸の内)
主催 :NewsPicks Brand Design
協力 :東急不動産株式会社

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Session1動画

GXで進化するスマートファクトリー ー脱炭素とDXが拓くものづくりの未来 ~環境対応と効率化を両立する製造業の新潮流~

主催:東洋経済新報社
協賛:東急不動産

脱炭素社会に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)推進のための再生エネルギー拡大、急速に発展するAI、人口減による働き手不足―社会・技術環境の変化に伴い、工場や倉庫などの産業立地を取り巻く条件は変わってきた。本セミナーは、次世代型産業団地「GREEN CROSS PARK(グリーンクロスパーク)」、自動運転トラックによる幹線輸送、ITで都市課題を解決するスマートシティなどの先進的な取り組みを通じ、GX/DX(デジタルトランスフォーメーション)による未来の産業基盤のあり方を探った。

制作/東洋経済企画広告制作チーム

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基調講演|産業界と自治体が連携して行う新たな価値づくり

~官民学連携による産業振興の潮流と持続可能性な地域社会づくりの両立~

藤井 篤之 氏

アクセンチュア
ビジネスコンサルティング本部
ストラテジーグループ
マネジング・ディレクター
藤井 篤之 氏 

日本は対内投資が停滞し、工場立地が伸び悩んでいる。地政学リスクの増大や、ドルベース平均賃金の相対的な低下を受け、日本企業の国内回帰の動きもあるが、人手不足や割高なエネルギーが足かせになっている。アクセンチュアの藤井篤之氏は「効率化、省エネ化された産業創出を、自治体のまちづくりとも絡めて推進することが重要」と語った。

実際アクセンチュアでも、自律的で効率的なスマート工場やスマート物流をAIやセンサーなどの技術を用いて実現している。また、自治体が抱える課題を、デジタル技術を活用して解決するスマートシティ事業にも取り組んでいる。福島・会津若松市のスマートシティ事業にも関与する藤井氏は「事業推進にはデジタル技術の活用に加え、官民の連携や、人材の確保が重要」と訴える。

同市が抱える課題の1つに高付加価値産業の創出がある。市内にあるコンピュータ理工学専門の公立単科大学・会津大学は、1学年定員240人と小規模ながら、英・教育専門誌の世界大学ランキングでも高く評価され、県外からも優秀な学生を集める。だが、従来地元には魅力的な就職先が少なく、大半の卒業生は県外に流出していた。そこで、同事業では、産官学のデータ連携プラットフォームを構築。データを使って、DXの取り組みを進めたい大手企業を中心に約100社が参画するコンソーシアムを設立し、高付加価値産業の創出を目指すとともに雇用も生み出している。

1つの企業だけで、社会課題の解決と事業性を持続可能な形で両立させるのは難しい。「人・自治体・企業などの間で信頼関係を醸成して共助の仕組みを築く必要がある。また、参加する民間企業がビジネスメリットを感じられるよう、会津若松市のみで閉じず、成功モデルを他地域に展開する官民での取り組みが必要」と官民連携の大切さを強調した。

協賛講演|産業まちづくり事業「GREEN CROSS PARK」におけるDX/GXの取組みについて

石井 拓也氏

東急不動産
インフラ・インダストリー事業ユニット
インダストリー事業本部 開発企画部
基幹産業拠点推進室 室長
石井 拓也氏

東急不動産の産業まちづくり事業「GREEN CROSS PARK(グリーンクロスパーク)」は「GX・DX・まちづくり」をコンセプトに掲げる。同社の石井拓也氏は「人と産業が共に成長する『住みたくなる産業団地』を目指す」と語る。

GREEN CROSS PARKは、産業団地・工業団地を意味するインダストリアルパークをベースに、グリーン(環境)と多様な交流・交差、革新性を意味するクロスを掛け合わせて名付けた。そこでは、脱炭素、産業インフラの老朽化、といった社会課題に対する東急不動産のソリューションが示されている。再生可能エネルギー電源の自社開発を進め、立地企業に供給し、脱炭素を支援。その発電能力は2030年に4ギガワットに達する予定だ。また、物流施設、データセンターなどの産業不動産を産業団地内に建設する予定。加えて、ドライバーが乗らない自動運転トラックの幹線輸送サービスに取り組むT2と提携。神奈川・横浜市上瀬谷、京都・城陽市など高速道路インターチェンジ近くに拠点を確保し、自動運転による物流ネットワークの構築を進めている。

九州の主要高速道路が交差する交通の要衝、佐賀・鳥栖市に設ける物流・産業団地複合開発プロジェクト「(仮称)サザン鳥栖クロスパーク」では、再エネ100%のエネルギーマネジメントを実施予定。インターチェンジと街区の間の一般道も含めた無人自動運転走行を目指す。また、地域課題の耕作放棄農地の再生と物流施設開発を組み合わせた埼玉・白岡市のほか、茨城・つくばみらい市、岩手・金ケ崎町でも次世代型の産業団地のプロジェクトを進めている。「優良な産業団地を供給するとともに、幅広く不動産事業領域をカバーするグループの力を結集し、働く場、暮らしの場としての価値や魅力を向上させたい」と語った。

パネルディスカッション|GX/DX時代における地域産業拠点の再構築

~デジタル技術の活用と物流ネットワークの視点から~

パネルディスカッション

パネリスト

國年 賢氏

T2
事業開発本部
本部長
國年 賢氏

石井 拓也氏

東急不動産
インフラ・インダストリー事業ユニット
インダストリー事業本部 開発企画部
基幹産業拠点推進室 室長
石井 拓也氏

藤井 篤之 氏

アクセンチュア
ビジネスコンサルティング本部
ストラテジーグループ
マネジング・ディレクター
藤井 篤之 氏 

ファシリテーター

エコアナウンサー®
櫻田 彩子氏

パネルディスカッションでは2人の講演者に、自動運転トラックサービスを提供するT2の國年賢氏を加え、エコアナウンサー®の櫻田彩子氏の司会で、日本の産業の未来に向けた取り組みを語り合った。

ドライバー不足に伴う物流危機を解決するため、特定の条件下で無人走行する「レベル4」自動運転トラックによる幹線輸送サービスの実現を目指すT2は、25年から運送会社などをユーザーに、まずは、ドライバーが乗車してハンドルから手を放した状態で運転する「レベル2」自動運転トラックによる商用運行を開始した。27年度には関東―関西間でレベル4のサービスを開始、32年に2000台の運行を目標にしている。國年氏は「一般道の無人走行はまだ課題があり、高速道路から実現していく。それには、インターチェンジ近くで、有人運転(一般道)と無人運転(高速道路)を切り替えるためにドライバーがトラックに乗降する『切替拠点』が必要になる」と説明。自社で整備する神奈川・綾瀬市などの切替拠点に加え、東急不動産の神奈川・横浜市上瀬谷、京都・城陽市などの物流施設も活用し、九州延伸も見据えた自動運転物流ネットワーク構築を進める。

T2は単なる自動運転実現にとどまらず、サプライチェーンの最適化を目指している。その中で、10%程度のCO2排出削減につながるとされる幹線輸送の自動運転化に加え、石油業界と連携したカーボンニュートラル燃料の利用も推進し、CO2削減効果の上積みも図る。「サプライチェーンの最適化は自動運転だけではなせない。様々な企業との連携、役割分担が重要になってくる」(國年氏)。

アクセンチュアの藤井氏は「サプライチェーンを変えるには商流も変える必要がある」と指摘。福島・会津若松市のスマートシティ事業から生まれた、農産物などのマッチングプラットフォーム「ジモノミッケ!®」の事例を紹介。他地域同様、同市内で生産された農産物の多くは、県外の中央卸売市場に出荷される。この結果、市内の飲食店では、地元野菜をわざわざ県外から仕入れざるをえなかった。「デジタルを使って市内で需給マッチングができれば、県外を経由する物流のムダを減らすことができる」(藤井氏)。

東急不動産の石井氏は、トラックの自動運転化、工場自動化のオペレーションには、今までとは異なるスキルを持った人材の確保が新たな課題になると考える。「(仮称)サザン鳥栖クロスパーク」では、スキル人材の確保に向けた人材会社との検討も進めていて「産官学連携による人材育成も重要になる」と提起した。また、人が集まる産業団地周辺の住宅需要についてもグループ会社含めて対応するとして、産業まちづくりにおける人の大切さを強調した。

2026年1月5日『週刊東洋経済』に掲載された広告企画

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セミナーレポート「九州企業立地セミナー&交流会 in 福岡 ~政策と市場が交わる、九州GX産業立地の最前線~」

2025年11月18日(火)に会場+オンラインのハイブリッドで開催された「九州企業立地セミナー&交流会 in 福岡 ~政策と市場が交わる、九州GX産業立地の最前線~」。今回はそのレポートをお届けします。本セミナーでは、行政・学術・金融・不動産の各分野のステークホルダーにより、地方の産業動向や地方企業を後押しする国の政策の現状が解説され、さらにGHG開示義務とGX産業立地に対して企業がどのように向き合うべきか議論するトークセッションが行われました。

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「未来を見据えてともに挑戦する」

登壇者

佐賀県知事 山口 祥義氏

山口 祥義氏

佐賀県の強みはまず立地の良さである。アジアが開かれてきているなかで東京よりも上海が近いという立地。また、県東部は高速道路と鉄道のクロスポイント。さらには自然災害についても、地震の発生回数が少なく、南海トラフの津波想定もゼロなどBCP対策の最適地。
近年、各分野の世界的企業が佐賀に進出しており、生産の拠点化を進めていただいている。佐賀県は工業高校の割合が日本一であり、人材の面でも皆様のお役に立てる。また、子育てし大県“さが”ということで、男性従業員の育児休業の奨励金を設けたり、企業やCSOの誘致も盛ん。
大学との連携の中で再生可能エネルギーに関する様々な研究開発を行っており、環境問題への取り組みとして波戸岬に海洋プラスチックについて学び、体験し、交流する施設「世界海洋プラスチックプランニングセンター(愛称:PLA PLA(プラプラ)」を来年の6月にオープンする予定だ。
佐賀県庁では全ての政策の基軸に「さがデザイン」という視点を通し、クリエイターと協働しながらコンセプトを議論し事業を決めているのが特徴。県民の満足度や付加価値の高い事業を今後も継続して行っていく。

「鳥栖市の産業動向とサザン鳥栖クロスパークの紹介」

登壇者

鳥栖市長 向門 慶人氏

向門 慶人氏

鳥栖市は鉄道や高速道路が交差する九州陸路交通の要衝だ。九州各地へのアクセスが便利なのはもちろん、貨物専用の鳥栖貨物ターミナル駅、福岡空港や佐賀空港、博多港にも近いため、全国各地やアジア方面への輸送、輸出入面でも優位性がある。交通の要衝という強みを活かし、昭和29年の市制施行以来、積極的に企業誘致に取り組んできた。市内には七つの産業団地を有しており、現在全て完売。新たな産業団地として佐賀県と連携しサザン鳥栖クロスパーク開発事業を進めている。経済産業省の地域未来投資促進法を活用し、官民連携型のスピード感を持った開発を行い、若年層の雇用や市の人口増加につながる経済波及効果の高い企業を誘致したいと考えている。令和12年度の立地企業の操業開始を目指す。

特別講演「国内産業立地の最新動向とGX成長戦略」

登壇者

経済産業省 経済産業政策局 地方創生担当政策統括調整官 宮本 岩男氏

宮本 岩男氏

物価高が叫ばれる中、賃上げできる環境を作っていくことが重要だが、賃上げには原資が必要だ。将来の収入を生み出し競争力を上げていくような成長投資をして、その結果収益が上がり賃金も上がるというサイクルをしっかり回さなければいけない。世界的な情勢を見るとトランプ政権による関税障壁、さらにロシア=ウクライナ戦争のようなリスクが増大しており、重要な産業は国内に保有しなくてはいけないという考えも出てきた。経団連では国内投資規模を2040年までに年間200兆円まで上げていこうという動きがある。

石破政権下で行われてきた地方創生を、高市政権下では地域未来戦略として引き継いでいく。例えば熊本県のTSMC、北海道のラピダスのような誘致事例を全国各地につくり、投資を誘発し経済効果を生み出すということが言及された。また、地域で経済的に大きな存在感を示している中堅企業を支援し、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講じるというキーワードも示されている。データを見ると中堅企業は設備投資や売上高の増加に関する伸び率が大企業よりも大きい傾向がある。地域の雇用、地域の経済を支えるという意味で、存在意義がある中堅企業を支援する施策を打つため、国では予算を確保していく方針。

産業用地を支援できるような仕組みを作っていこうという調整も関係省庁と始めている。世界的にグリーン電源へのニーズが高まっているので、その領域に進出したいという企業も増えており、政府としても温暖化対策を推進する観点から支援上乗せの取り組みを開始した。

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トークセッション「GHG開示義務とGX産業立地戦略」

トークセッション

登壇者

福岡銀行 ソリューション営業部
サステナビリティ推進グループ 部長代理
神園 龍一 氏

九州大学 都市研究センター
准教授
キーリー アレクサンダー 竜太 氏

シービーアールイー株式会社 アドバイザリーサービス|リーシング 執行役員
マネージングディレクター
田口 淳一 氏

東急不動産株式会社 インフラ・インダストリー事業ユニット 環境エネルギー事業本部
環境エネルギー事業第一部 統括部長
畠山 洋平氏

トークセッションではまず神園氏よりグローバル市場で環境面に関するリスクが非常に重視されるようになった傾向が解説され、脱炭素社会の実現に向け金融機関が行政、企業のハブとなり、三位一体で推進していくという方向性が示された。企業に対してはサステナブルスケールインデックスというツールを用い、ESGに関する対話を標準化して進めていく。

神園龍一氏 トークセッション

次にキーリー氏より、サプライチェーン全体のGHGはもとより、人権面、環境面等を含めた情報開示義務、デューデリジェンスが求められているという世界的な大きな潮流についての解説がされた。AIツールにより従来推計が難しかった人権リスク、環境リスク、生物多様性リスク等が解析できるようになったのも追い風だ。また、TCFDの開示のガイドラインに沿った開示をしている企業は、他の企業よりも株主資本コストが大幅に下がっているというデータも示された。

キーリー アレクサンダー 竜太 氏

これらの前提を元に、地元の企業の中でGHGがどの程度話題になっているか、広大なサプライチェーン全体のCO2排出量をどうモニタリングしていくか、企業がGHGに取り組みを開始すべき時期、グローバル規制に適合した産業団地をどう創っていくか、産業団地に中堅企業が入るメリット等に関して活発な議論がなされた。

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